拝啓

f:id:chaka_chan_tj:20200229162955j:plain

宮近くんへ

春の足音が高まってくる時節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。近頃は感染症の影響で、外を歩くにも気の抜けない日々が続いておりますが、今年は東京でオリンピックが開催されるめでたい年ですし、Travis Japanも大切なお仕事を控えていることと存じますので、一刻も早く、また穏やかな日々が戻ってくることを私も願うかぎりです。

折しも今日は四年に一度のうるう年のうるう日。理論上、二月二十九日生まれの人は他の人の四分の一しか歳をとらない訳ですが、実は法律上、人は誕生日の前日が終了する24時00分に歳をとる、ということになっているため、うるう日に生まれても普通に他の人と変わりなく歳を重ねていけるようになっているのだそうです。すみません、どうでもいい話をしてしまいました。

今から四年前、2016年は本当に色々な事がありましたね。私はこの年に一度、Travis Japanのファンを辞めている身ではあるのですが、こうして再び戻ってこられたことで、「出逢いがあれば別れがあり、別れがあれば出逢いがある」ということを日々、ひしひしと感じている次第です。 それでも、全てを忘れ去ることはやはり私にもできないのでしょうか。思いもよらないタイミングで昔が想起されては、その度に胸が苦しくなってしまい、君の隣にいた彼のことを忘れてしまいそうになる自分に時折腹を立ててしまいます。正直、きちんとサヨナラを言えなかったことや、その他の色んな未練がまだ成仏できずに私の心の奥の方に溜まっているのでしょう。あなたはとっくに乗り越えたことのはずなのに、私ばかりまだ引きずっていてすみません。

気づけばずっと隣にいた、という関係性がどれだけ素晴らしいことか。私にはそのような友がいたことはこれまでに一度もないので、あなたとあなたのシンメとの関係性がとても羨ましかったです。うみちゃんも含めて、同じ歳で、ほぼ同じ時期に入所し、同じ高校に進み、同じグループでともに切磋琢磨し合う三人を見ていて、私にもこんなかけがえのない友がいたら、と何度も思いました。でも、あなたが時折、雑誌などで「俺は顕嵐ともっと仲良くなりたい」といったことを言うので、少し切なくなることもありました。きっと同い歳なりにも尊敬の念のようなものがあったのでしょう。たしかに、君のシンメは華と呼ぶに相応しい、圧倒的なカリスマ性を持っていましたもんね。ただ、あなたも昔からじゅうぶんにカッコよかったですし(見た目だけでなく)、そこまでの距離を感じなくても良いのになと自分は秘かに思っていました。

シンメって何なんでしょう。ただ単に、センターの子を挟んで対称の位置に立って踊る子達のことを言うのでしょうか。でもたぶん、もっと違う何かがあるような、そんな気がします、私も。顔の系統も、性格も、踊り方も、趣味も好きな子のタイプも、得意なことも、好きな食べ物も、尊敬する先輩も全然違う、まるで正反対のような二人なのに、同じ芯を持っていて、心のずっとずっと深いところで繋がっている。そんな有り得ないような関係性、有り得ないと思うからこそ奇跡と感じる、そんな関係性をシンメと言うのかなと勝手に私は思っています。そしてあなたがたお二人は紛れもなく最高のシンメでした。シンメの隣にいるときのあなたが、普段よりも一段と幸せそうな顔をしていたこと。今はもう、あなたのそんな表情を見ることはなくなってしまったこと。でも、以前は見なかった沢山の顔を見られるようになったこと。繊細で儚く見えていたあなたが、今はとても男らしくなり、大きなものを背負って立つ人の顔になっていること。同じようにうみちゃんもまた、とても頼りがいのある強い人に成長していること。好きなグループの変化に耐えられずに逃げ出したような私だけど、戻ってきて沢山の良いところに気づくことができました。また好きになれて本当に良かったと心から思ったし、新たな未来を、Travis Japanとともに、再び歩んで行けたらどれだけ嬉しいだろう、とおこがましくも思ってしまいました。

自分と同じようにいなくなってしまったファンの人もいれば、それ以上に新しくファンになった人がいることをTwitterを通して知りました。寂しい気持ちにも、嬉しい気持ちにもなりました。それから、昔以上に、アイドルのほうから我々の日々の取るに足らない呟きを見られる機会が増えたことも知りました。良くも悪くも、それがアイドルの活動に反映されることが多くなり、だからこそ、呟く内容に関して以前よりも気を配る必要が出てきたのですが、自分がまだまだ未熟なせいで、アイドルのかたに迷惑をかけてしまっているという申し訳なさを最近特に感じるようになりました。じゃあ呟かなければいいだろう、と私も常々思うのですが、本当に身勝手でごめんなさい。アイドルとファンの関係性はどうあるべきなのかを、これからももっと考えていこうと思います。

今から四年後の未来はどうなっているでしょうね。こればかりは本当に誰にも分からないことですが、あなたも含めて、Travis Japan全員とTravis Japanのファン全員が笑えるような未来を、今から少しずつ作っていけたら。「花道だけを歩こう」という言葉があるように、これからのあなたの人生に、いいことだけが起こるように、遠くから願っています。迷惑をかけることもきっとあると思うけど、どうか沢山応援させてください。

もう少しで待ち遠しかった春がきますね。朝夕はまだまだ冷え込みますが、体調を崩されませんようお気をつけてお過ごしください。春の訪れとともに、いっそうのお幸せが訪れますことをお祈りいたします。

敬具